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皆さんこんにちは!
折敷瀬クレーン、更新担当の中西です!
戦後復興で建設需要が急増。滑車・三脚・やぐら・簡易ウインチといった人力+簡易機械の揚重から、トラック搭載型の初期オートクレーンが徐々に普及していきます。
木造・中低層が中心、現場ごとの“段取りと勘”が品質を左右
基本は日中連続作業、夜間作業や長大物の扱いは限定的
高層ビル・橋梁・コンビナートの建設で大型・高揚程の需要が拡大。
ラフテレーンクレーン・オールテレーンクレーン・クローラクレーンが登場し、現場適合で使い分けが進む
タワークレーンの本格普及で都市の垂直建設が加速
玉掛け手順・合図の標準化、荷重計・アウトリガーの性能向上など“機械×手順”の両輪が回り始める
大型化・高密度施工の進行と事故の社会的影響を背景に、安全規則と資格制度が実務の前提に。
移動式クレーン運転士・玉掛け技能講習が普及し、資格=入場条件へ
過負荷防止装置、モーメントリミッター、作業半径制限など機側安全が標準装備化
吊り計画書・合図者配置・立入規制の書面化と見える化
社会インフラ更新や都市再開発で、**“短い工事窓で大きく運ぶ”**が合言葉に。
ブーム・ジブの高剛性化、超大型クローラで長大物・重量物を一括吊り
橋桁・設備・建屋のプレファブ/モジュール化が進み、揚重回数を削減
都市部では終電〜初電の夜間一発施工を前提に、段取り・仮置き・道路占用の運用工学が洗練
“勘と経験”にデジタルが加わり、計画精度と現場安全が一段向上。
BIM/CIMで干渉チェック・揚程余裕の3D検討、施工段階ごとの重心・風荷重を数値で確認
車両のテレマティクス(稼働・荷重・風速・角度)で稼働実績とリスクを可視化
ドラレコ・周囲検知カメラ・人検知センサーで接触災害の低減
災害対応・脱炭素・人手不足への同時対応がテーマ。
風対策・停止基準の厳格化、BCP対応の緊急架設・復旧で機動力が評価
遠隔支援・半自動化(作業半径制限の自動介入、吊り荷揺れ抑制、合図支援カメラ)
低騒音・低排出の電動/ハイブリッド化やアイドリング抑制で都市・夜間に適合
熟練者不足に対し、VR/シミュレーター訓練、SOP動画、技能の標準化が主流に
〜1960s:人力+簡易機械 → 初期オートクレーン
1960–80s:ラフター・クローラ・タワクレ普及、都市高層化
1990s:資格制度・機側安全装備で安全文化定着
2000s:大型化×モジュール化×夜間短時間
2010s:BIM/CIM・可視化・テレマティクス
2020s–:レジリエンス・省人化・グリーン化
吊り計画の3D化:干渉・風・地耐力・旋回域を一体検討
モジュール前提の段取り:回数より“1回の確実性”を優先
人・車・荷の分離:合図者位置と立入管理の設計
風と地盤:停止基準・揚程余裕・アウトリガー敷設計を数値化
カーボン×コスト:燃料・待機・無駄旋回をテレマ解析で削減
電動化・HVO等代替燃料で都市内・屋内の環境制約に適合
遠隔操作・自動化支援で狭隘・高所・災害現場のリスクを低減
データ駆動の安全:LMI・風速・荷重履歴のクラウド連携で予防保全
新市場:洋上・陸上風力や半導体・データセンター建設など、重量・高所・短工期案件の拡大
クレーン工事業は、
人力の時代 → 多様な機種の普及 → 安全文化の定着 → 大型化とモジュール化 → デジタル可視化 → レジリエンスとグリーン化
という階段を上り続けてきました。
目的は一貫して「安全に、確実に、短時間で、重いものを正しく置く」。
そのための道具と段取りは、これからもテクノロジーと現場力の融合で進化していくでしょう