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折敷瀬クレーンの雑学講座

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皆さんこんにちは!

折敷瀬クレーンの更新担当、中西です。

折敷瀬クレーンの雑学講座

今回は、移動式クレーンの「定期メンテナンスと点検の鉄則」を詳しく解説します♪

移動式クレーンは過酷な現場環境で稼働するため、定期的なメンテナンスを怠ると故障や重大事故につながります。長く安全に使い続けるためには、メーカー指定の保守スケジュールを守り、日々の点検を確実に行うことが不可欠です。今回は「定期点検のポイント」「部品交換のタイミング」「記録と報告の仕組み」「トラブル予防のための自主点検」など、4つのテーマでその鉄則をお伝えします!

「どのくらいの頻度で何を点検すればいいのか?」
「消耗部品はいつ交換すべき?」
「メンテナンス記録はどう残すのが効率的?」

…そんな疑問にお答えします!

1. 定期点検のスケジュールとチェック項目

移動式クレーンの保守は、大きく「日常点検」「月例点検」「年次点検」の3段階に分かれます。

① 日常点検(毎作業前後)

  • 油脂・液面チェック:油圧オイル、グリスの量と汚れ具合を確認

  • ワイヤーロープ点検:摩耗・キンク(撚れ)・腐食がないか目視でチェック

  • ブーム・アウトリガー動作確認:伸縮・旋回がスムーズかどうか操作テスト

  • 鉄則:「毎日の始業前後に必ず5分以内で行い、異常は即時報告すること」

② 月例点検(毎月)

  • フィルター交換:油圧フィルター、エアクリーナーの清掃または交換

  • グリスアップ:ブーム継手部、回転軸、アウトリガーピンに適正量を注入

  • ブレーキ・クラッチ調整:ブレーキシューの摩耗量と遊びを測定し、規定値に調整

  • 鉄則:「月例点検は記録簿に詳細を記入し、上長の承認を得ること」

③ 年次点検(年1回)

  • 油圧システムのフラッシング:タンク内オイルを全量交換し、システム内を洗浄

  • ワイヤーロープ全数交換または非破壊検査:摩耗率・伸び率を計測し、基準超過は交換

  • 電気・制御系の総合点検:コントローラー基板、センサー、配線の絶縁抵抗を測定

  • 鉄則:「年次点検は専門業者も交えた複数人で実施し、第三者検証を行うこと」

2. 消耗部品の交換タイミングと管理方法

クレーンの安全稼働を支える消耗部品には、明確な交換基準があります。

① ワイヤーロープ

  • 交換基準:使用時間2,000時間または摩耗率10%超過時

  • 管理方法:取り付け時にタグに製造番号・取り付け日・使用開始時間を記入

  • 鉄則:「ワイヤーロープは予備を常備し、交換作業は必ず二人以上で行うこと」

② ブレーキシュー・クラッチライニング

  • 交換基準:摩耗厚さ3mm以下、または効き不足を確認した時

  • 管理方法:月例点検時に厚さ測定結果を記録し、予備部品リストに反映

  • 鉄則:「摩耗限度は厳守。少しでも異常を感じたら即交換すること」

③ 油圧ホース・シール類

  • 交換基準:ひび割れ、膨張、オイル滲みを発見した場合

  • 管理方法:年次点検で全数チェックし、劣化部品を在庫リストに追加

  • 鉄則:「ホース類は使用期限(5年)を超えないように計画的に更新すること」

3. メンテナンス記録と報告の仕組み

正確な記録を残すことで、故障予兆を早期に発見し、保守コストを削減できます。

① デジタル点検台帳の活用

  • システム要件:スマホやタブレットで点検結果を即入力、クラウドに一元管理

  • 運用ポイント:点検項目ごとに「OK/NG」「数値記入」「写真添付」を義務化

  • 鉄則:「全作業者が同一フォーマットで入力し、データの信頼性を担保すること」

② 定例報告会の実施

  • 頻度:月1回、保守・安全担当者と現場リーダーでレビュー

  • 内容:異常発生件数、修理履歴、予備品在庫状況、次月の保守計画

  • 鉄則:「報告会での課題は必ず改善計画に落とし込み、責任者と期限を明示すること」

4. 自主点検と安全文化の醸成

日々の小さな気付きが大事故を防ぎます。

① 安全パトロールチェックリスト

  • 項目例:足場・アウトリガーの設置状況、地盤の安定性、合図者との視線確認

  • 運用方法:週1回、班長が現場を回り、チェックリストに「異常なし」を記入

  • 鉄則:「パトロール結果は現場掲示板に貼り出し、全員で共有すること」

② 安全ヒヤリハット共有制度

  • 制度概要:小さなヒヤリハット事例を匿名で報告し、月例会で全社展開

  • 活用ポイント:報告には「原因」「対応策」「再発防止策」をセットで記載

  • 鉄則:「ヒヤリハットはネガティブではなく、学びの機会と捉え、風通しよく共有すること」

まとめ——メンテナンスの徹底が安全と稼働率を守る

  • 定期点検は日常・月例・年次の3段階で実施

  • 消耗部品は明確な交換基準と在庫管理で切れ目なく更新

  • 記録と報告はデジタル化と定例レビューで品質を担保

  • 自主点検とヒヤリハットで安全文化を根付かせる

移動式クレーンの長期稼働と無事故を実現するには、日々のメンテナンスが命綱です。折敷瀬クレーンでは、万全の保守体制と安全文化の醸成で、お客様の現場をしっかりサポートします!

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